先日、近所にある戦前から続いている老舗珈琲屋さんの社長に、
生豆の焙煎をご指導いただきました。
パン教室を開講すると当時に、大好きな珈琲を自分で焙煎できるようになりたい…
「そして焙煎士になる!!!」という夢ももつようになった、あたし。
その夢に近づく、始めの第一歩の日となりました。
その日は朝から焙煎をするのが楽しみで、ワクワクそわそわ。
まるで運動会の前日みたいな気分でした。(笑)
もうすぐ30歳になりますが、思い返せばいつの間にかわくわくすることがなくなってたなあ。
変化のない刺激のない生活に慣れ、
ふと鏡にうつった自分を見ると、死んだ魚のような目をしていてドン引き( ;∀;)
この日は珍しくギランギランしておりました。(笑)
約束の時間少し前になったのでお店にいくと、社長がいました。
元気よくあいさつすると、「早いのぉ。まあ、座りんさい。」と言われ雑談をしました。
この老舗珈琲店の社長は、フレンドリーでトーク力抜群。だけど職人の雰囲気も隠し切れない。
なんとも魅力的な方なのです。この社長との出会いはまた違う記事で。
「お昼ご飯を食べたばかりだから、ちょっと休ませてくれぇ」と社長。
すかさず、「社長は珈琲を一日どれぐらい飲まれるんですか?」と聞くあたし。
「10杯ぐらいかのぉ~」
まさかのヘビースモーカーならぬ、ヘビーカフェイーンでした。(笑)
驚いていると、そのくらい一日に飲むと味が分かってくるんで!と言われていたので、すかさずメモ。
「社長、一日コーヒー10杯。」
そんなことメモするなや!とツッコまれ、一日目の焙煎が始まりました。(笑)
さてここから本題に入ります。←やっと(;´∀`)
焙煎指導が始まります!
戦後70年以上前から大切に使い続けている、焙煎機がこちらです。ドドーン!!
なんと年季の入った味のある焙煎機なんでしょう!!焙煎機は使えば使うほど、美味しい焙煎ができるそうで、修理しながら大切に使っているらしいです。
まずはスイッチの入れ方や、ガスの元栓の入れ方、基本的な機械の扱い方について教えていただきました。
焙煎機のスイッチが入ると、グオオォォーーン!と音がして、『よーし今日も一仕事するか~』と声が聞こえてきたように感じました。
この日は、3種類の生豆を社長と一緒に焙煎するという流れ。
まずは窯の温度が200度になったら教えてくれ!と私を残してその場を離れる社長。
私は温度計からひと時も目を離さず、200度になるのを待ちました。
「社長!200度になりました!!」と大きな声で、社長を呼ぶあたし。(笑)
※あ、大きな声でもマスク越し&機械音でかき消されたのでご安心ください。←なんの心配。(笑)
次のミッションは生豆を窯に入れていきます。
社長の焙煎は、オーソドックスな手法らしいです。焙煎界隈ではいろんな流派があって、みんな好き勝手にアレンジしたがる。でもまずは基本が大事なんだ。と口を酸っぱくして言われいていました。
その手法が、最初は弱火で水分飛ばす→火がある程度通ったら強火で煎る。
これだけ!でもその見極めが難しい。何十年焙煎してきたわしのやり方を教えるから
あれこれ考えずにそれを覚えろ!
と職人言葉に触れ、心打たれて痺れるあたし。!!!
こだわりの世界が学べるのが楽しくて仕方ないなぁ~と実感した瞬間でした。
こちらが生豆です。初めて見たときは、これが珈琲の豆!?とびっくりしました。
緑がかった豆に熱を通すと、いつも私たちが見慣れている珈琲豆に変身するのです。
同じ生豆でも焙煎具合によって味が変わってくるらしく、奥が深い世界です。
最近は焙煎するときに温度を逐一計測して、パソコンに入力してデータをとるやり方もあるらしいですが社長は一切しないとのこと。
五感で感じて焙煎を見極めるのが一番いいとおっしゃっていました。その日の気温、湿度、気圧、機械の様子全部を加味して焙煎する。
それを聞いて、パン作りともどこか似ているなと感じました。
↑↑焙煎が完了したお豆ちゃんです。
生豆から珈琲豆に変化する過程を初めて目の当たりしたあたしは、終始大興奮でした。
豆の焙煎具合をチェックするとき出し入れする場所があるのですが
その出し入れが初めてにしてはうまい!!と褒められました。
なんのこっちゃわからんあたしは、そうですかね~?とまんざらでもない顔をして喜びました。(笑)
覚える工程がたくさんあって一日では覚えきれませんでしたが、少しずつ習得していくつもりです。
「思ったよりも、覚えがいい!!」と社長から言われたので
「寝たら忘れます。!!!」と捨て台詞のようにいって、一回目の焙煎が無事終わりました。(笑)
次回も楽しく頑張ります。!!!
キートス☆